10月14(日)前回に続き卯辰山寺院群にお邪魔して来ました。
 右脇からべろんと産まれたブッダがなんともシュールな全性寺の摩耶夫人像からのスタートです。古くからカースト制度が敷かれたインド。高僧は頭から、王族貴族は脇から産まれるとされ、こういう伝承で身分の違いを強く植え付けたとか。全国でも数少ない等身大の摩耶夫人像、なかなかの見応えです。
 鬼子母神を祀る真成寺では昔から子授けをはじめ産育に関して大変篤い信仰を集めていました。反対に、子を授からぬ様多くの芸妓が底の抜けた柄杓を奉納していた悲しい歴史も残っています。ブッダに諭され人の子を食らうのを止め、守る様改心した鬼子母神。その為真成寺の鬼子母神は慈愛に満ちたお顔をしており、表記には「角が無い鬼の字」を使っています。寺内の三猿像と人間の体内に宿る三尸虫、そして庚申信仰の謎も解けました。
それぞれ痔病、女性の性病、皮膚病に霊験あらたかな三尊が祀られている三宝寺、歯痛祈願の妙泰寺理松院墓、そして命乞いの祈祷で命を落とした母と娘の悲しい話の残る長久寺妙見堂と、たっぷり巡った一時間半。参加者33名。秋晴れの中、うっすらとかいた汗が気持ちのいいひとときでした。
 金沢には不思議なお寺がまだまだ沢山残されています。来年も知られざる伝承と秘密を少しずつ紐解いて参りましょう。またのご参加お待ちしております。

   教養部副部長 才田治奈

歴史散歩~世にも奇妙なお寺たち2~

日時:平成30年10月14日(日)

場所:卯辰山寺院群