アユ釣り解禁日を二日後に控えた6月14日(金)、公民館創立70周年記念事業「狂言鑑賞会」が金沢市文化ホールで50名の参加で行われました。
今回の公演は、金沢市文化ホールリニューアル記念の企画で、野村萬斎の演出・主演による新作狂言「鮎」の舞台を鑑賞しました。

 メインの演目、狂言「鮎」は、原作が芥川賞作家の池澤夏樹さんで加賀の白峰と金沢が舞台となっています。初演は東京の国立能楽堂でしたが、まさに鮎が故郷の川に帰るように、金沢の地で再演されることとなりました。
まずは、池澤さんと演出・主演の萬斎さんの対談から始まりました。今回の新作を作ることとなったいきさつから、池澤さんが白峰で運営されている白山麓僻村塾で萬斎さんをお招きした際に、囲炉裏で鮎を焼いて食べたことが、今回の演出に使われていることをお聞きしました。
そして、野村家は加賀藩ゆかりであると言われます。野村家は藩政時代には桶町(現在の彦三町、尾張町)の造り酒屋で、その後、加賀藩町役者から始まったとのことでした。彦三町の出身と聞き、不思議な縁を感じました。

 舞台は小舞「鮒」から始まり、萬斎さんの舞い、声に一気に引き込まれました。続く狂言「二人袴」は人間国宝・野村万作と孫の野村裕基による舞台となりました。米寿を迎える万作さんと19歳の裕基さんの滑稽な舞台に会場は大笑いに包まれました。そして、一調一管は人間国宝・大倉源次郎の鼓と竹市学の笛のすばらしさに引き込まれました。演目の「瀧流延年之舞」は能「安宅」から作曲されたもので、その舞台は小松市の安宅の関と、鳴和の鹿島神社(鳴和の滝)です。お楽しみの新作狂言「鮎」は、萬斎さんが主役ではあるのですが、鮎が釣られ、歩き、串に刺され、囲炉裏で焼かれ、一匹ずつ食べられ、食べられることに喜びを感じ等々、狂言ならではのユーモアにあふれた舞台でした。

 冒頭の対談にもありましたが、狂言の笑いは上品な笑い、それは「下ネタ」を使わないことが原則で、狂言を観て笑うと若返りに効果があるそうです。確かに、万作さんはとても米寿とは思えない動きと声でした。今回参加された皆さんも公演が終わったころには大分、お若くなっていたかもしれませんね。
公民館創立70周年記念事業はまだまだ続きます。ぜひ、皆さんで楽しんで、若返ってください。

 広報部長 中田 邦彦

狂言鑑賞会

日時:令和元年6月14日(金)

場所:金沢市文化ホール